青森市障害者福祉計画
第2章 各論
第6節 啓発・広報の充実
1 ノーマライゼーション理念の啓発
《現状と課題》
○障害のある人が社会参加をしようとすると
きの最も大きな問題は、社会の中にある「心
の壁」であります。多くの障害者やその家族
は、心ない言葉や視線、人間としての専厳を
傷つけるような扱いを経験しています。
○障害者や高齢者をはじめすべての市民が人
間として専重され、生涯にわたって健やかで
いきいきと安心して暮らせるためには、生活
空間のバリアフリー化が図られるとともに、
市民一人ひとりが市民福祉を自己の問題とし
て認識し、相互に助け合うことができる精神
面での福祉の基盤づくりが必要であります。
O「心の壁」を取り払い、福祉の心を育てる
には、学校教育の場だけではなく、福祉教育
を幼児期から高齢期に至るまでの生涯学習体
系の中に位置づけ、学校、地域社会・家庭・
職場等日常生活の場で幅広く展開していくこ
とが必要であります。
○本市においては、このような考え方に基づ
き、就学前において保育所や幼稚園で障害児
と一緒になった保育事業を展開してきている
はか、小・中学校においては、運動会や文化
祭・学習発表会などの学校行事への参加を通
して、養護学校・授産施設の障害者と交流し
ているのをはじめ、児童や特殊学級の子供達
が養護学校を訪問し、互いの交流学習を通し
て、理解を深めています。
○特に、平成4年度淋心身障害児理解推進校
の文部省指定や♯ボランティア推進校の指定
をきっかけに、全学年を通して継続して交流
を行っている学校が5校あり、福祉教育の成
果が見られています。
○今後、完全学校過5日制の実施に向け、地
域における交流の充実を図るとともに、小・
中学校の通常の学級と特別学級との交流につ
いては、可能な限り日常の学校生活で様々な
場面で交流が図られるよう、その内容、方法
について具体的な検討を行う必要があります。
○さらに、福祉読本を小学校5年生を対象に
配布し、福祉教育の充実に努めていますが、
小学校低学年から中学校に一貫した福祉教育
を進めていく必要があります。
○国においては、12月3日〜9日までを
「♯障害者週間」に設定しておりますが、本市
においては、特に12月9日の「淋障害者の日」
を毎年「広報あおもり」においてPRすると
ともに、障害者に対する偏見や差別をなくし、
現在の立場や社会参加に積極的に取り組んで
いる様子などを、テレビ広報を通して放映し、
市民が障害者に対する理解を深めるための啓
発活動を行ってきています。
○今後は、障害者との交流や広報活動を通じ
た啓発活動を充実していく必要があります。
《施策の方向》
○幼児期からの障害者との交流や福祉教育の
推進により、すべての市民へのノーマライゼー
ション理念の理解の浸透を図ります。
《施策の展開》
○幼児期から障害のある子供とふれあう場で
ある障害児保育事業を推進します。
○学校内の交流から養護学校や地域の福祉施
設との交流を広げ、障害者に対する知識と障
害者に対する理解を深め、「思いやりの心の
育成」を図ります。
○小学校低学年から中学校までを対象とした
新たな福祉読本を作成するなど、福祉教育の
充実を図ります。
○「子供向け広報あおもり」による児童への
福祉教育の啓発を図ります。
○障害者の日(12月9日)、障害者週間(12
月3日〜9日)において、重点的に事業・行
事の広報活動を行いながら、市民に対する啓
発活動を行います。
○障害者に対する正しい理解を深めるととも
に、特に精神障害者に対する誤解や偏見をな
くすため、障害者に対する正しい知識の普及・
啓発の推進を図ります。
2 広報の充実
《現状と課題》
○本市における、障害者への市政情報の提供
については、広報あおもりをはじめ、視覚障害
者に対する、広報あおもり「点字版」の発行、
聴覚障害者に対する、テレビ特別番組での
「あおもり市民の窓」や「新春番組」での手
話の導入など、障害者に対する情報手段とし
ては一定の効果を挙げています。
○しかしながら、点字広報については、月一
回のため、また、テレビ広報については、年
数回であることから、提供できる情報量が限
られていることやタイムリーな情報が提供し
にくいことなど、障害者への情報提供は十分
とはいえないことから、今後とも障害者に配
慮した情報提供の充実を図っていく必要があ
ります。
《施策の方向》
○障害者に市政情報を的確に提供するため広
報活動を充実します。
《施策の展開》
○点字や活字で情報を得ることが困難な障害
者に音声による広報として、新たにテープ広
報を発行するとともに、点字広報についても
内容の充実を図ります。
○聴覚障害者に対して、テレビ特別番組(あ
おもり市民の窓)に字幕スーパーによる解説
の充実を図ります。
○障害者のために新たな情報収集手段として
インターネットによるホームページの活用
を図ります。
3 ボランティア活動の促進
《現状と課題》
○障害者が地域で自立した生活を営んでいく
ためには、行政や施設によるだけでは十分で
はなく、地域における住民の理解や協力、さ
らにはボランティアによる活動が重要な役割
となってきております。
○また、近年、余暇活動としてボランティア
活動に対する関心が広がってきています。
○平成7年4月に青森市社会福祉協議会で実
施した「青森市民の社会福祉意識調査」でも、
約75%が「今後ボランティア活動に参加した
い」と答えており、非常に多くの市民が参加
の希望を持っています。
○しかしながら、実際には、その意欲が行動
と結び付いていない状況にあり、そのさっか
けづくりが必要となっています。
○一方、ボランティアの協力を必要とする対
象者は、高齢化社会と核家族化が進行する中
で、これまでの福祉施設や団体に加え、地域
や在宅などの個人のニーズが高まってきてい
ます。
○青森市「障害者実態調査」では、ボランティ
アを必要としている障害者のうち、8割以上
が「ここ2〜3年の間、ボランティアの手助
けを受けたことがなかった」と答えており、
今後ボランティアをやりたい人とボランティ
アが必要な人を効果的に結び付けるしくみが
必要となっております。
《施策の方向》
○障害者が地域で自立した生活を営んでいく
ため、ボランティアの育成と、その活動を積
極的に促進します。
《施策の展開》
○ボランティア活動を効果的、効率的に行う
ため、青森市福祉増進センターの中にボラン
ティアセンターを設置し、ボランティア情報
を提供します。
○ボランティア活動のきっかけづくりとして、
また、多様化する障害者のニーズに答えてい
くため、ボランティア養成講座やアドバイザー
の養成講座等によりボランティアの育成を図
ります。