経営経済学部地域みらい学科の香取薫ゼミでは、県内の地場産業に密着したゼミ活動を継続しておこなっています。2019年度、2020年度は、下北半島に位置する風間浦村の特産物「風間浦鮟鱇」(かざまうらあんこう)をより多くの方々に知っていただくために、地域連携センターの支援の下、同センターの石本雄大専任研究員の指導も受けながら、PR活動を中心に、ゼミ活動をおこないました。
取材/インタビュー
風間浦鮟鱇の漁獲、加工、流通、販売、調理、広報などの現場を理解するための関係者へのインタビューをオンライン中心で行いました。また、風間浦村を訪問しての取材も実施しました。
インスタグラム
これまで風間浦鮟鱇や風間浦村になじみのない若い方々が、情報に触れ、興味を持っていただくことを目指し、学生が撮影した写真、風間浦役場からご提供いただいた写真に、取材で得た情報を記し、インスタグラムで発信しました。
PR動画作成
より多くの方の風間浦村や風間浦鮟鱇に関する知識や親しみが深まるよう、動画撮影を行い、取材情報も加えたPR動画を編集しました。
料理の試作
一般的なアンコウ料理は和食で、高級料理ということもあり、なじみのない方も多い現状があります。そこで、より多くの方が食べる機会を持つことができ、消費者の裾野を広げることを目指し、風間浦鮟鱇を使った料理を試作しました。特に、老若男女問わず好まれる国民食であり、外国でも人気の高まるラーメンに着目しました。
アンケート調査
風間浦鮟鱇に関する認知度を風間浦村内や日本全国で把握するため、アンケート調査を実施しました。風間浦村役場の支援を受け村内の小中学生全員を対象に実施したアンケートによって、約4割の小中学生が「アンコウを食べたことがない」ということが明らかになりました。また、インターネット経由でのアンケートでは、県外の回答者の約6割が「風間浦鮟鱇を知らない」との回答が得られました。
これらアンケートの調査結果は、今後のPR活動にとってたいへん参考になります。
全国地域ブランド総選挙
「全国地域ブランド総選挙」は、地元の学生が地域団体商標権者等を取材し、地域産品の魅力を発信し、その新ビジネスのアイデアを競う事業です。特許庁が開催し、2020年度は全国各地から15チームがエントリーしました。
香取薫ゼミの学生は、風間浦鮟鱇に関する取材・調査活動を通して得た地域情報を発信し、特産物活用のアイデアをまとめ、提案しました。そして、2021年2月6日(土)にオンラインで開催された最終審査の場「全国地域ブランド総選挙」決勝戦に東北地方から唯一のチームとして出場しました。