「名著購読」(2年生以上・複数開講)と「教養演習」(3年生以上・複数開講)は、本学教養系の少人数科目(通称教養ゼミ)として開講されています。4年生になり、希望すれば、哲学や文学や教職科目などを担当する教員のもとで、卒業研究をおこなうことができます。
横手一彦担当「名著購読」は、柳田国男『遠野物語』の本文を、読み、考え、調べ、意見交換の後に、各自が小レポートにまとめることを目的にしています。紹介する画像は、受講生たちと岩手県遠野市の『遠野物語』関連施設などを踏査したときの記録です。
道の駅「風の丘」から、遠野の里をのぞむ。
明治41年11月、佐々木喜善は柳田国男のもとを訪れ、遠野の里の口伝を語る。『遠野物語』は、その出会いにはじまる。
「伝承園」内の佐々木喜善の胸像。
国指定重要文化財である旧菊池家住宅・南部曲り屋。
『遠野物語』は、周囲の山々や里人や集落の出来事、家の神などの祖霊神、天狗や狼やカッパ伝説やザシキワラシなどを語る全119話から構成される遠野地域の民俗誌。
『遠野物語』は、囲炉裏端でかたられた昔話など、庶民の話ことば・口伝を佐々木喜善が語り、柳田国男が書きことば・表記文字として採録。遠野の生活誌を考察する第一の資料であり、地域の庶民史を考究する第一の文献(日本民俗学の始まり)。
カッパ淵。カッパ伝説は、貧しさに由来する地域の悲しい出来事も伝える。