模擬講義(出張講義)タイトル・概要一覧
経営学科
教員名 | 職名 | 講義タイトル(例)・概要 |
金子 輝雄 | 教授 | 経済・経営・会計~SDGsからESG、IRへ~ 経済学・経営学・会計学の違いと相互関連について、持続可能な成長・発展の目標としてのSDGs、それを企業経営のレベルで実現するためのESG経営、情報発信・検証手段としてのIR(統合会計報告)を題材として、それぞれの役割分担と相互関係を説明し、歴史的な文脈の中で、今日、それらが有する意義を考えていきます。 |
丁 圏鎭 | 教授 | 協働活動の成果をあげるために不可欠な要素 人間は、一人ではできないことを成し遂げるために組織(例えば、会社、公共機関、学校、病院、ボランティア団体など)を作って、協働活動を行っています。本講義では、組織において、協働活動を維持するために必要な条件、さらに協働活動の成果をあげるために不可欠な要素(モチベーション、リーダーシップ、コミュニケーション)について話します。 |
藤井 一弘 | 教授 | 『経営』とは何か? 「経営」という言葉自体は日常的に使われているが、その実、何を意味しているのだろうか?あるいは、大学で学べる「経営」の学=「経営学」の中味はどのようなものか、といったことについては、案外、なじみが薄いかもしれない。 この講義では、日本語で「経営」と訳されている「マネジメント(management)」のもともとの意味=「扱いにくいモノや事柄を首尾良く取り扱うこと」にさかのぼって、「マネジメント(経営)」を必要とする身近な場面を題材にしながら、「経営学」のエッセンスについて話していく。 |
藤沼 司 | 教授 | 「組織社会」をよりよく生きるために - わたしたちが経営学を学ぶ意義 - 現代社会は「組織社会」と言われます。それは、私たちの暮らしが様々な組織によって支えられている、という事実に由来します。「組織」には、企業のような営利組織をはじめ、行政、病院、学校、サークル、ボランティア、そして家庭なども含まれます。私たちは、こうした組織において様々な経験をしています。感動や驚き、悲しみ、つらいことなどを経験しています。そのことが私たちの成熟を促しますが、場合によっては生命の危険につながることもあります。どのように組織と付き合うかが、組織社会を生きる私たちにとって重要な問題になります。こうした問題意識が、経営学にはあります。そのエッセンスをお話します。 |
池田 享誉 | 准教授 | 青森公立大学経営学科で学ぶ意義 ―社会で活躍するために― 1 大学へ行く意味 何のために大学へ行くのか。 2 経営学科で学ぶこと 2-1 「市場と戦略」 2-2 「人間と協働」 2-3 「会計と財務」 3 経営学科で学ぶことにより得られる力―就職との関連― 実際の就職内定実績を示しつつ、経営学科で得られる力の社会での生かし方12種類について説明する。 |
紫関 正博 | 准教授 | 会計の役割を学ぶ 会計は「ビジネスの言語」と呼ばれ、いまや経済活動に関わる人々の間で必要なコミュニケーションの道具となっています。会計は企業などのあらゆる経済組織の経済活動を計算し、その結果を、会計文書(貸借対照表、損益計算書など)に表わします。このとき、会計は将来に関する会計事象も会計文書(貸借対照表、損益計算書など)上に表わしています。本講義では、会計が現代の社会(資本主義経済)において果たしている役割についても紹介します。 |
行本 雅 | 准教授 | エシカル消費 ―消費を通じて人や社会・環境について考える 近年では、企業の社会的責任や社会的な価値への貢献が強く求められるようになってきています。こうしたなかでマーケティングにおいては、品質や価格だけでなく、社会的責任や社会的な価値に配慮した製品やサービスを提供しようという取り組みがなされています。 本講義では、フェアトレード・ラベルや海のエコラベルといった、消費者の選択によって社会的な価値の実現を目指そうという取り組みについて紹介します。 |
中川 宗人 | 講師 | 「就社」からみる日本の雇用システムと就職活動の歴史 世界のなかでも日本に独特とされる慣行として、毎年4月に全国の生徒・学生が一斉に就職する「新規学卒一括採用制度」があります。この制度・慣行は日本の大企業における「日本型雇用システム」と日本の学校教育とが結びついて形成されてきたもので、若者が職業を意識して働くことよりも(就職)、会社のメンバーとなることを意識して働く「就社」社会を作り上げている要因とされています。この講義では、戦後日本の採用制度・就職活動の歴史の検討を通じて、「就社」社会の課題を考察します。 |
経済学科
教員名 | 職名 | 講義タイトル(例)・概要 |
大矢 奈美 | 教授 | 経済統計が映しだす現代 -所得格差、社会保障の問題を考える 有効な経済政策のためには、まず現状を把握する必要があります。そこで使われるのが経済統計です。 日本は戦後の経済成長を経て豊かになったと言われていましたが、長期の不況、賃金の伸び悩みや非正規雇用の拡大など、再び貧困や所得格差の問題が表面化してきました。この講義では、まず、日本における所得格差の実態を各種統計からみます。その後、解決策の1つとして挙げられる社会保障制度の概要および課題と、その他の政策について検討します。 |
樺 克裕 | 教授 | まちづくりと地方財政 21世紀に入り、60年代、70年代に建築した役所、学校、橋梁や水道等の社会資本の老朽化が進行している。高齢化が進み年金、医療等の社会保障給付費が年々増加する中で、社会資本を再整備するための費用も年々増加しています。 一方で、借金である日本の長期債務残高は1,000兆円を超え、社会資本を再整備する予算にも限りがあります。 そのような状況の中で、どのようにして社会資本を再整備し、まちづくりを進めていくべきかについて、研究内容と実務経験等を踏まえて説明します。 |
木立 力 | 特任 教授 | 経済学で読み解く世界一の債務国日本 日本の政府の債務(借金残高)は、GDPの2.5倍にのぼり、世界の歴史上最も高く、これほどの債務を返済できた国はかつて存在しない。昨年からは財政赤字削減よりもコロナ対策支出がとりあえず優先されているが、債務は一層増大している。こうした債務を抱えながらも経済は平穏に見えるのはなぜだろうか。理由となる政策、経済環境のしくみをわかりやすく解説する。また、債務は今後どのような道を辿るのだろうか。問題の根本原因と思われる日本の意思決定システムについても触れる。 |
國方 明 | 教授 | 金融リテラシーとその説明要因 私達消費者は、確りとした財産的基盤をもって人生を送るために、お金に関する十分な知識と、お金との付き合い方について適切に判断できる力の両方を持たねばならない。この知識と判断力をまとめて金融リテラシーと呼ぶ。 講義では、まず、金融リテラシーの概念とその重要性を説明する。次に、質疑応答を通じて、人々の金融リテラシーを測る手法を教える。最後に、金融リテラシーの水準を説明する要因を分析した学術研究を紹介する。 |
青山 直人 | 准教授 | はじめての経済学:市場メカニズムと効率性 皆さんは、市場経済のしくみと価格について勉強したことがあると思います。私達は、与えられた価格をもとに、商品の供給量や需要量を決定します。市場では、供給量と需要量の関係によって価格が影響を受け、同時に価格も、供給量と需要量に影響を与えます。そして、供給量と需要量が一致するところで均衡価格が決まります。ここまでは、社会の授業で学んだのではないでしょうか。それでは、このような市場取引におけるメリットについてはどうでしょうか。 講義では、市場メカニズムの機能と市場取引のメリットについてお話しします。一方で、市場の機能がときとして好ましくないときもあります(市場の失敗)。市場が失敗している場合はどうすればよいのでしょうか。考えてみましょう。皆さんが社会の授業で勉強したことを、大学ではどのように勉強しているのか体験してほしいと思います。 |
七宮 圭 | 准教授 | 統計データでみる経済 コンピュータやインターネットの発展にともない、統計学を用いたデータ分析が様々な分野において盛んに行われています。経済学の分野においても、理論の正当性を検証するために、観測されたデータを理論に当てはめた分析や経済の予測などが行われています。本講義では「統計データからみる経済」として、経済学の基本的な考え方と経済学における統計の役割について解説を行います。 |
高 英模 | 講師 | 実証経済分析 ある政策を立案し、採用することを考えます。提案された政策を採用する際に関係者に意見を聞くのは当然ですが、過去に同様の政策が実行されていれば、その政策の効果を、科学的な立場から客観的に分析することも重要なことと思われます。計量経済学は経済や経営、時には医学や社会学、心理学など様々なデータを分析する場面で利用される道具であり、計量経済学を経済データに適用した分析作業を実証経済分析と呼びます。 実社会の経済データを用いて実証経済分析を行うことによって私たちは過去に行った経済政策の効果の有無についてのエビデンス(証拠)を得ることができます。 |
地域みらい学科
教員名 | 職名 | 講義タイトル(例)・概要 |
遠藤 哲哉 | 教授 | 地域づくりは面白い!~グローバルな視点から 私たちは、インターネットやテレビを通じて、外国の情報や商品を入手しやすくなり、外国に行く機会も増えています。また、外国の人たちも観光や仕事で、日本に滞在する機会が多くなっています。言葉や文化、宗教、ビジネスの違いを知ることで、私たち自身の地域生活を豊かにしていくことができます。異文化交流、国際観光の現実を知りつつ、グローバルな視点から、どんな素敵な地域づくりが可能か、検討していきます。 |
佐々木 てる | 教授 | 伝統と祭礼研究:「青森ねぶた祭」を事例として 青森市の夏の風物詩である「青森ねぶた祭」。この全国的にも有名な祭はどのような経緯で成立し、そして継承されているのか。また他の日本の祭である、灯篭文化系の祭や、京都の祇園祭との関係はあるのか。こういった問いから、なぜ祭礼文化が伝統として継承されるのかを考察していく。特に分析の視点として、長く培われてきた「日常文化」をキー概念とし、人々のライフストーリーから分析していくことにする。 |
三浦 英樹 | 教授 | 自然史の読み方・考え方・楽しみ方 毎日、なにげなく見ている身近な風景。風景は、地形、植物、天候などの自然やそれを利用してきた人々の歴史や文化と深く結びついています。本講義では、地域の自然の生い立ちを第四紀という新しい地質時代までさかのぼり、どのような変動を経て現在に至ったかを解説します。わたしたちが、自然史を読む楽しさを知り、その意味を理解して愛着を深めることは、地球や地域の環境保護、地域資源の学術的価値の創出、自然災害や公害の軽減の基礎となり、地域の魅力を再発見することにも繋がるに違いありません。 |
足達 健夫 | 准教授 | まち歩きからユニバーサルデザインへ ~見て歩いて、広がる世界 見なれた街も、その気になって観察するとさまざまな知識の世界へつながっています。今回は、ふだんなら気にもとめないありふれた「タウンサイン」に着目します。文字を使わずに道ゆく人びとにまちの情報を伝えるために、だれにとってもわかりやすくデザインされるタウンサイン。まち歩きから始まり「ユニバーサルデザイン」と呼ばれるデザイン思想まで続く道のりを、途中いろいろな学問の分野に寄り道しながらたどります。 |
生田 泰亮 | 准教授 | 経営経済学から学ぶイノベーション −イノベーティブな発想を身につけよう− 「便利」や「当たり前」だと実感することの多くは、実は、ちょっと前の「不便」や「不満」から生まれてきます。イノベーションは、経済、産業、企業を大きく動かし、歴史や文化、人々の生活を変えてきました。本講義では、イノベーションによって「何がどう変わるのか?」を考察し、イノベーションにとって「どのような発想や思考が重要なのか?」を問います。企業や人々がどのように新たな技術や商品、サービスを生み出してきたのかを過去の歴史、現在の日常生活の中から学びます。 |
安田 公治 | 講師 | なぜ結婚や子どもの数が減っているのか・経済学の考え方 日本では結婚をする人や子どもの数が減るようになり、それが大きな社会問題となっています。また日本では子どもの数が減った事は結婚をする人が減った事と強く関係していると言われています。結婚をしない人には、大きく分けて生活が便利になり結婚をする必要がないと感じている人や結婚をしたいが収入が安定しないなどの理由で結婚できない人などが考えられます。経済学では金融や財政などの問題も扱いますが、人が結婚や子どもの数をどのように決定するかについても経済学的に考えることが出来ます。この講義ではなぜ結婚する人や子どもが減ったのかについて、またそれを経済学の基本的な考え方についても触れながら学んでいきます。 |
教養科目
教員名 | 職名 | 講義タイトル(例)・概要 |
鈴木 郁生 | 教授 | 心理学への招待 心理学は、人の心を科学的に研究する学問です。その対象は、五感の働きや記憶の仕組み、注意のシステム、そして社会的行動や個性の形成など多岐にわたります。これまでの心理学研究から、人間の心の意外な働きが分かってきました。そこで、この講義では、基礎心理学における研究を通して、心理学の世界をご紹介しようと思います。学問としての心理学の基礎を知り、人間とその心理について深く考えてみましょう。 |
横手 一彦 | 教授 | 母語と国語 ―「現代文」という領域 教室で勉強している「現代文」を、教科書とは異なる幾つかの視点から考え、とらえ直します。一例として、これは逆転した考え方なのですが、試験制度という側面から考えることで、<ことばを学ぶ>ということに対し、それまで気付かなかったことに気付くということがあるのかもしれません。 ことばの多面な役割などを知ることが、ひとつの切っ掛けとなり、「現代文」を学ぼうとする意欲につながっていく、そのような場となることに努め、そのような願いをもっています。 |
大森 史博 | 准教授 | 哲学とは何か? 「哲学」は「どこにでもあり、どこにもない」という謎々のような存在の一つです。高校までの授業のなかに「哲学」という科目はないのですが、みなさんが学んでいるどの科目の背景にも「哲学」があります。それでは「哲学」とは何でしょうか?この「問い」を一緒に探究してみましょう。いくつかの側面から「哲学」に目を向けてみます。たとえば、思考(法)、倫理(観)、人生(観)、価値(観)といった事柄が考えられます。しかし、どれもが「哲学」とは何かの答えになりそうでいて、まだまだ他にもありそうですし、それとこれとは「違う」ということもあるはずです。どうすれば解決できるでしょうか?「哲学」は、私たちが対話をかさね、探究するところに立ち現れます。講義では、みなさんとの探究的対話をとおして「哲学」への接近をこころみます。 |
長岡 朋人 | 准教授 | 海外におけるフィールドワーク 私は人類学の専門家として、15年間南米におけるフィールドワークに関わり,アンデス考古史上大きな成果を挙げた。本講義では,これまでの研究の実績や青森公立大学におけるゼミ活動の紹介を通して,フィールドワークの面白さ,文理融合の研究の試み,そして大学で学びを深める魅力について語りたい。 |
髙橋 基樹 | 講師 | 「人権」保障とその限界の枠組みについての検討 「人権」とは、人間が人間らしく生きる権利で、私たちが生まれながらに持っている権利のことであり、日本国憲法にその保障が定められています。この人権とはどこまで保障されるべきでしょうか。たとえば日本国憲法22条では職業選択の自由を保障していますが、これは、私たちがどのような職業に就くかについて、すべて自分自身の判断のみで自由に選択する人権を保障しているでしょうか。適切な「人権」保障のあり方について、検討してみましょう。 |
アカデミック・コモン・ベーシックス
教員名 | 職名 | 講義タイトル(例)・概要 |
香取 真理 | 教授 | ことばと文化 私たちが毎日、何気なく使っている「ことば」とは何か、よく耳にする「文化」とはどういったことなのだろうか、ということを考えながら、ことばと文化の密接な関係を学生なりに理解してもらう。 また、言葉と脳の関係や、バイリンガルと認知の関係などを通し、母国語以外の言語を学ぶ目的や文化資本としての価値などについて興味を促す。 |
神山 博 | 教授 | 数値計算とデータ分析 例えばアイスクリーム屋さんは、明日のための原料をどれだけ用意すれば良いでしょうか。売れ残ると無駄になりますし、売れすぎて足りなくなると儲け損ないます。このときに販売実績や天気予報の情報があったら、何ができるでしょうか。 講義では、ビジネスデータを分析する方法や、現在の情報を元に未来を予測する方法についてお話しします。現代の経済社会で情報がどのように活用されるかについて一緒に考えてみましょう。 |
丹藤 永也 | 教授 | 英語によるパラグラフ・ライティングの基礎 パラグラフは文章構成の基本単位で、1つのパラグラフがひとまとまりの意味を持ちます。パラグラフの特徴は、主題に対する一貫性のある論理の展開です。内容は書き手の意図がうまく伝わるように構成され、かつ読み手にわかりやすくなければなりません。ですから、パラグラフ・ライティングは、論理的思考力に加え、書くことを通じたコミュニケーション能力の育成にも有効な手段であると言えます。本講義では、パラグラフ・ライティングの基礎について学んでいきたいと思います。 |
植田 栄子 | 准教授 | コミュニケーション学入門 最近は、スマホのLINEでスタンプだけでやりとりするなどの影響から、人とのコミュニケーションが上手にとれなくなっている。 そこで、「対人コミュニケーション力」を向上させるために、体験的にどんな話し方・聞き方だと、会話が活性化してわかりやすいやりとりができるか、様々なワークを通して学ぶ。ペアや小グループでの話し合いが主となる。関連する学問的研究も紹介したい。また、必要に応じて、関連DVDを視聴する予定である。 |
エシアナ・べネス | 講師 | Knowledge of Language, and Ability We will look briefly into the purposes of second language acquisition. Following this, we will discuss the differences between “knowledge of language” and “language ability”, the importance and value of both, or one over the other, and finally, look into preferences and their implications in our lives and society. (質問等は日本語でも大丈夫です) |
江連 敏和 | 講師 | はじめてのビジネス英語 英語は普段の生活で使いません。なぜ勉強するのですか?―そう思う方もいるかもしれません。ビジネス英語の学習は、単語や文法、スタイルを学ぶだけではありません。本講義では具体的な場面、(例えば、「必要な情報を求める」「商品やサービスに不満がある」)を想定して会話や文書作成のワークショップを行います。ビジネス英語は、人々が目的を円滑に達成するための有用な行動指針です。学習を通して社会のルールを学んでいきましょう。 |
成田 芙美 | 講師 | 労働とは何か ―19世紀のイギリスの人たちと一緒に考える 産業革命を経た19世紀のイギリスでは、人々の働き方に変化があり、労働のあり方が注目されるようになりました。そのなかで、人間にとって労働とは何か、どのように働くことがよいのかを考え、主張した人たちがいました。ヴィクトリア時代の歴史、文化について学びながら、当時の人たちと一緒に、労働のあり方について考えてみましょう。また、少しだけ、当時の人が書いた英文を読むことにも挑戦してみましょう。 |